主夫ときどきプログラマ

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はんなりPythonを1年間続けてきて思うこと

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先日はんなりPython#12が開催され、めでたく1周年を迎えました。
その時の様子はこちらの記事で簡単に紹介しています。

当日のLTのスライドを作るためにいろいろ振り返っては見たものの、MySQLアドベントカレンダーの参加日と被っていたのでそれほどちゃんと考える時間を取れませんでした。なので改めて1年間のことを振り返って書き出したいと思います。

きっかけ

2017年に「ルービーの会LT大会」というイベントに参加したとき、帰り際にたまたま会って言葉を交わしたマザヲさんとekuniさんが同じく京都の人で「京都って勉強会少ないですよね〜」という話から後日はんなりPythonの会を結成するに至りました。

その頃は「これからは勉強会に参加するんじゃなくて運営する側にならんとなぁ」と考えていた時期で、そこに「京都でPythonの勉強会を作りたい」と考えていたマザヲさんと、いろんな勉強会(主にRuby界隈)に参加してるekuniさんとの出会いがあったので、すぐに動き出して「はんなりPython#1」を開催したと思います。そこにくないさんがジョインして今に至ります。 何かの縁が働いたのでしょう、すばらしい共催者に恵まれてはんなりPythonの会はこの1年、毎月開催を続けられました(8月は夏休み)。

運営に関して得た知見

運営をやってきて気づいたことをつらつらと書いていきます。だいたいのことはスライドにも書いてあります。
はんなりPython2018ふりかえり - Speaker Deck

運営者は2人以上いないとつらい

便宜上2人で話を進めますが、2人いることでたとえ参加者が1人もいなくても開催の体を保つことができます。 2人いることで開催にかかる負担が分散され、場所の確保やイベント情報の公開など作業が半減します。 また、定期開催をするとどうしても都合が悪い日というのがあるわけで、そうなると1人だと開催自体ができなくなってしまいます。 今回都合悪くて行けない、となった時に2人なら開催することができるんですね。 他に任せられる人がいることで、心理的にも負担が少なくなります。

人数が多くなるとこの心理的な負担がどんどん軽くなるので「運営作業とかぜんぜんしないけどいつも主催者側で参加してくれる」っていうだけでも仲間として非常に助かります。 もし「自分は何もできないから運営に加わるのはちょっと。。。」と思っている人は、ぜひ運営に加わってほしいと思います。いるだけで全然違うので。ほんとに。

私は他にもOSS Gateというコミュニティにも参加しいて京都で活動していますが、こちらは運営しようというモチベーションがあるのは私しかいません(大阪や東京は複数人います)。OSS Gateの方もワークショップを開催したいと思っているのですが、1人しかいないとどうしても自分が動かないと活動自体が止まってしまうし、負担も大きい。結果、今年は1回しか開催できませんでした。東京、大阪の方は定期的に開催しているし、開催回数と運営人数は比例していると思います。

OSS Gateはワークショップの開催なのでなおさら負担が大きいってのはありますが。)

HRTをもって取り組む

運営に関しては各メンバーがわりと主体的に行っています。各メンバーでモチベーションも違うと思いますし、何かをやろうと思った時には自分から動かないと何も起こりません。 それに有志で集まっているので他のメンバーに何かを強要することはできません。 その中で「自分にできることをやる」「できないことはメンバーに頼る」「お互いに助け合う」ということを心がけてやってきました。そのおかげかはわかりませんが、トラブルなく続けられたと思います。

ソフトウェアエンジニアがチームでうまく働くためにはどうしたら良いのか、が書かれている「TeamGeek」という書籍があります。 このなかにHRT(ハートと読みます) という概念がでてきます。
Humility - 謙虚Respect - 尊敬Trust - 信頼 の頭文字で、この3つを大事にすることで成功するチームを作ろうというものが主な内容です。 (むかし勉強会をした時にGitHubにあげてました。 TeamGeek.md )

これはコミュニティの運営にも役立つ概念で、報酬が無いぶん、より重要なことのようにも思います。

コミュニティの目的を設定するとなんか役に立つ

チャットのログをたどると3回目をやる時に「目的を決めよう」という会話が出てきていました。その後アップデートを重ね、現在の4つに落ち着いたようです。

  • はんなり交流しましょうYouTube
  • オープンでフラットなコミュニティ
  • 初心者からエキスパートまで参加できる
  • 交流のハブになる

この時から勉強会の冒頭にコミュニティの説明と目的なんかを説明しアイスブレイクをした後に発表をするという流れができて定着していきました。 目的を設定することで、何かの相談事をする時も考えのベースにすることもできるし、勉強会や懇親会での態度も自然とそうなっているような気がします。 参加者から見ても自分に合うか合わないかを考える材料にもなるんじゃないでしょうか。

やりたいようにやったらいい

勉強会だからちゃんとやらなきゃ!とか、すごい発表をしてやろう!とかあんまり気負いすぎると心が疲れてくるので、気負わずにやったほうがいいです。 一時の活発な活動よりも、肩の力を抜いて細く長く継続していくことのほうが重要に思います。 それに自分たちがやりたくて始めた勉強会なので、好きにやってやりたいようにやることが大事だと思います。

雰囲気作りは運営者がやらないと良くならない

勉強会は個人で参加する人が多いですし、毎回はじめての方もいらっしゃいます。そうなると参加者同士ではなしかけたり、発表へ質問したりするのって簡単じゃないですよね。 私もはじめて参加する勉強会で誰とも話さず、質問もせず、ただ話を聞いて帰っただけのことが何度もあるので、そういうふうにはしたくないなと思っていました。

そこではんなりPythonでは交流も目的にしているし、毎回はじめにアイスブレイクということをやっています。5〜6人くらいでグループになって自己紹介をしていきます。 なるべく各グループに運営者が入って話をふったり広げたりするようにしていて話しやすい雰囲気を作ることを心がけています。 はじめての人にもちろん効果があって、2回以上参加している人は同じように話しやすい雰囲気を作ってくれるようになっていると思います。

これはOSS Gateで得た知見なんですけど「はじめに自分から声を出しておけばその後は話しやすくなる」というのがあってOSS Gateのワークショップでははじめにやっています。動画で見ると何をしているかわかりやすいです。

01. 準備 〜 アイスブレイク - YouTube

懇親会でのはなしやすさは勉強会の雰囲気で決まるぽい

勉強会でうまく交流のきっかけを作れているので、懇親会でも話しやすい雰囲気がいつもできているように感じます。 次回の会場利用申請などで少し遅れて懇親会に合流することもありますが、5〜10分しか経ってないのにすでに盛り上がってる、みたいなこともしばしばあります。 Pythonの勉強会とはいえいろいろな分野の人が参加しているので、新しい発見や知見を得られることもあるし、こっちが本番なんじゃないかという空気すらあります。 毎回半数以上の人が参加するので全体として交流しやすい雰囲気を作れているのかなぁと思います。

来年に向けて

ひょんなことからはじまったはんなりPythonの会ですが1年間継続することができました。 すばらしい共催者、参加者、機材協力してくれるスプーキーズのみんな、他のコミュニティの方々、そして好き勝手やらせてくれている家族に感謝したいと思います。 ありがとうございました。 2周年を迎えられうように2019年も細く長く続けていきたいと思います。

運営に興味がある人がいたら はんなりPythonの会 #サイゼリヤミートアップ - connpass に参加してみてください。

hannari-python.connpass.com

共催者のマザヲさんもブログ書いてるのでついでに見てもらえると僕らの考えていることがわかってもらえると思います。

www.mazarimono.net